「肉じゃがを作りたいんだけど、どのお肉を買えばいい?」
売り場で、お客様からこう聞かれることがあります。牛肉の棚には輸入牛、国産牛、和牛のパックが並んでいて、同じ切り落としでも値段がかなり違います。迷うのは当然です。
答えはシンプルで、まずは手ごろな輸入牛の切り落としで十分です。輸入が気になるなら国産牛、もっとおいしく作りたいなら和牛を選んでください。決め手は「予算」と「どこまでおいしくしたいか」の2つだけ。
作り方の話ではなく、売り場でどのパックを手に取るかの話です。中の人がお客様にすすめている順番に沿って、3つのお肉の違いと、パックの選び方をお伝えします。
中の人のすすめ方は輸入牛、国産牛、和牛の順
お客様に肉じゃが用のお肉を聞かれたとき、中の人が最初にすすめるのは輸入の牛肉です。肉じゃがはじゃがいもや玉ねぎと一緒に甘辛く煮る料理なので、手ごろなお肉でも味がまとまります。毎日のおかずなら、まずは財布にやさしいパックからで大丈夫ですよ。
ただ、「輸入はちょっと不安で……」という反応をされるお客様もいます。そういうときは国産牛をすすめます。値段は輸入牛より上がりますが、気持ちよく料理できることも大事です。
さらに「せっかくだから、おいしく作りたい」というお客様には和牛をすすめます。来客のときや、家族の好物を特別においしくしたい日に向いています。
すすめる順番は「手ごろさ」から始まり、お客様の気持ちに合わせて一段ずつ上がっていきます。どれが正解というより、その日の肉じゃがに何を求めるかで選ぶのがいちばん迷いません。
ちなみに、肉じゃがを牛肉で作るか豚肉で作るかは、地域や家庭によってどちらもあります。中の人は牛派なので、ここでは牛肉で作る前提で話を進めます。
輸入・国産・和牛で、肉じゃがの仕上がりはこう変わる
3つのお肉の違いを、肉じゃが目線で表にまとめました。値段は売り場や時期で変わるので、目安として見てください。
| 輸入牛 | 国産牛 | 和牛 | |
|---|---|---|---|
| 煮たときの仕上がり | 硬くなりやすい | 輸入牛よりやわらかめ | やわらかく、脂と旨みがある |
| 向いている人 | 手ごろに作りたい | 輸入が気になる | もっとおいしく作りたい |
| 値段感 | 手ごろ | 中くらい | 高め |
表の右に行くほど値段は上がり、仕上がりはやわらかくなります。ここからは、それぞれの特徴を中の人の実感でお話しします。

輸入牛は、手ごろさがいちばんの長所
輸入牛のいちばんの魅力は、手に取りやすい値段です。家族の人数が多くてたっぷり作りたい日や、毎週のように肉じゃがを作るご家庭には心強い味方になります。
中の人の実感では、輸入牛は煮るとどうしても硬くなりやすいです。それでも、やわらかさより手ごろさと量を優先したい人にはぴったりのお肉です。
国産牛は、真ん中の安心感
パックに「国産牛」と書いてあるのは、日本で育った牛のお肉です。和牛以外の品種の牛が多く、値段は輸入牛と和牛のあいだに入ります。
煮たときの仕上がりは、輸入牛よりやわらかめだと中の人は感じています。「輸入は気になるけど、和牛までは手が出ない」というときに、ちょうどいい選択肢です。
和牛は、やわらかさと脂の旨み
和牛は、黒毛和種などの決められた品種の牛です。パックには「和牛」や「黒毛和牛」と書かれています。和牛も日本で育った牛ですが、売り場では「国産牛」とは別のパックとして並んでいます。
中の人の実感では、和牛は煮てもやわらかく、脂も旨みもあります。値段は高めなので、ここぞという日の肉じゃがに選んでみてください。
どの牛でも、選ぶのは「切り落とし」
輸入牛・国産牛・和牛のどれを選んでも、肉じゃがに向くのは「切り落とし」のパックです。肉じゃがはお肉の形が見える料理なので、ある程度の大きさがそろった切り落としのほうが、仕上がりがきれいに見えます。
こま切れとの違いは、形のそろい方
棚には「切り落とし」のほかに「こま切れ」も並んでいます。こま切れは大きさや形がばらばらな小さいお肉で、炒め物やカレーのように形が目立たない料理に向いています。肉じゃがなら、切り落としを選んでおけば安心です。
あわせて読みたい:切り落としとこま切れの違い
部位は、バラか肩ロースの切り落とし
牛肉の部位でいうと、肉じゃがに向くのはバラか肩ロースの切り落としです。パックの表示に部位名が書いてあれば、そこも見てみてください。部位名がなくても、切り落としのパックなら肉じゃがに使えます。
あわせて読みたい:牛肉の部位マップ
パックの中は、お肉の厚みを見る
切り落としのパックの中身は、パックごとに少しずつ違います。中の人がパックの中で見るのは、お肉の厚みです。あまり厚いお肉は、出来上がりも硬く感じやすくなると思うので、厚すぎないパックを選んでいます。
輸入牛は煮ると硬くなりやすい、と前の章でお話ししました。どの牛を買う場合でも、厚すぎないパックを手に取っておけば、硬さが気になりにくくなると中の人は考えています。

牛切り落としのパックの見方は、別の記事でくわしく書いています。
あわせて読みたい:牛切り落としの選び方
パックの量は、入れたいお肉の量で決める
何グラムのパックを買えばいいかも、迷いやすいところです。肉じゃがにお肉をどれだけ入れたいかは、作る人によって違います。なので、どの量のパックを買ってもかまいません。
使いきれずに多かったら、その分は冷凍しておけば大丈夫です。家で冷凍したお肉は、2週間ほどで食べきるのが味の目安です。薄切りのお肉を冷凍するコツは、すき焼き用のお肉の記事にまとめています。
あわせて読みたい:すき焼き用のお肉が余ったら冷凍してOK
まとめ:予算とおいしさで、1パックに決める
肉じゃがのお肉で迷ったら、次の順番で考えてください。
- 手ごろに作りたいなら、輸入牛の切り落とし
- 輸入が気になるなら、国産牛の切り落とし
- もっとおいしく作りたいなら、和牛の切り落とし
どれを選んでも、肉じゃがはおいしく作れます。違いは、煮たときのやわらかさと脂の旨み、そして値段です。いつもは輸入牛で、特別な日は和牛というように、日によって変えるのもおすすめです。
牛を決めたら、パックの中は厚すぎないものを選び、量は入れたいだけ手に取れば大丈夫です。次に肉じゃがを作るときは、牛肉の棚の前で「今日は予算重視? おいしさ重視?」と一度だけ自分に聞いてみてください。答えが出れば、手に取るパックは自然に決まります。

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