ビーフシチューのお肉、スーパーで何を買う? 部位はすね、無い日はシチュー用パックを大きさで選ぶ

ビーフシチューのお肉、スーパーで何を買う? 部位はすね、無い日はシチュー用パックを大きさで選ぶ 牛肉

「ビーフシチューを作ろうと思って牛肉の売り場に来たけど、『すね』『シチュー用』『カレー用』『切り落とし』と並んでいて、どれを買えばいいのか分からない」

じつは「シチュー用」と書かれたパックの中身は、日によって違います。同じラベルでも、昨日と今日で同じお肉が入っているとは限りません。

毎日売り場に立っていると、お客様から「ビーフシチューにはどのお肉がいいですか?」と聞かれることがあります。そのとき私がすすめる順番は、いつも決まっています。

その順番は、すねがあればすね、無ければシチュー用・カレー用パックを中身を見て選ぶ、それも無ければ切り落としです。すねはいつも並んでいるとは限らないので、2番目と3番目の選び方まで知っておくと、売り場で迷わなくなります。

ビーフシチューのお肉は「すね」が一番

ビーフシチューのお肉を選ぶなら、まず牛すね肉を探してください。お客様に聞かれたときも、すねが並んでいれば私は迷わずすねをすすめています。

すねは、牛がよく動かす足の部分のお肉です。すじが多く、焼いて食べると硬いのですが、じっくり煮込むとすじがとろっとほどけて、スプーンで崩れるくらいやわらかくなります。ビーフシチューのように長く煮る料理には、この性質がぴったり合います。

煮込み時間は、弱火でコトコト2〜3時間くらいが目安です。時間はかかりますが、鍋に入れてしまえばあとは待つだけです。煮込むとお肉は縮むので、ひと口よりやや大きめに切ってから鍋に入れると、ちょうどいい大きさに仕上がります。

ほかの部位がどんな料理に向いているかは、スーパーの牛肉、部位の使い分け早見表にまとめています。焼肉やステーキ用の部位と見比べたいときは、あわせて読んでみてください。

ただ、すねは毎日並ぶお肉ではありません。売り場を探しても見つからない日もよくあります。だからこそ、すねが無い日にどのパックを選ぶかが大事になります。

「シチュー用」「カレー用」パックの正体と選び方

すねが見当たらない日に頼りになるのが、「シチュー用」「カレー用」と書かれた角切りのパックです。ただし、このパックは中身を見て選ぶのがコツです。

中身は日によって変わる

スーパーのシチュー用・カレー用パックには、焼肉用やステーキ用を切り分けたときに、形がそろわなかった部分が回ってくることが多いです。焼肉用は薄く同じ大きさに、ステーキ用は厚みをそろえて切ります。そのときに出る端の部分を、煮込みやすい大きさに切ったものがシチュー用・カレー用です。

そのため、どの部位が入っているかは、その日に焼肉用やステーキ用で切った部位しだいです。

形がそろわなかったと聞くと心配になるかもしれませんが、品質の悪いお肉という意味ではありません。焼肉やステーキにするお肉と同じかたまりから出た部分です。日によっては、ふだんステーキで並ぶような部位が入っていることもあります。

ラベルより中身を見る

棚の前に立ったら、「シチュー用」という文字より、パックの中のお肉そのものを見てください。ラベルが同じでも、中身が違えば煮込んだときの仕上がりも変わります。

私がシチュー用パックを選ぶときに見るのは、お肉の大きさがそろっているかどうかです。大きさがそろっていれば煮え方もそろうので、仕上がったときに硬いお肉とやわらかいお肉が混ざりにくくなります。

大きさがばらばらのパックしか無い日は、大きいお肉だけ包丁で半分に切って、ほかのお肉に大きさを合わせてから煮込んでください。それだけで煮え方の差が小さくなります。

「カレー用」でも大丈夫

シチュー用が無くて、カレー用だけが並んでいる日もあります。カレー用も、焼肉やステーキを切り分けたときの部分を角切りにしたパックです。出どころはシチュー用と同じなので、ビーフシチューに使って大丈夫です。シチュー用とカレー用の両方が並んでいる日は、ラベルで決めずに、お肉の大きさがそろっているほうを選べば十分です。

シチュー用・カレー用パックには、すねほど長く煮なくてもやわらかくなる部位が入っていることがあります。煮込みながら、ときどきお肉を1つ取り出してかたさを確かめてください。

シチュー用・カレー用パックは、焼肉用やステーキ用を切り分けたときの部分を角切りにしたもの
シチュー用・カレー用パックは、焼肉用やステーキ用を切り分けたときの部分を角切りにしたもの

すねもシチュー用も無い日は「切り落とし」

すねもシチュー用・カレー用パックも見当たらない日は、牛肉の切り落としを選んでください。売り場にすねが無い日にお客様から聞かれたら、私は切り落としをすすめています。

切り落としでもビーフシチューは作れます。ただし、すねとは煮込み方が反対になる点に気をつけてください。

切り落としは「短く煮る」

切り落としは薄く切ってあるので、何時間も煮込む必要はありません。むしろ長く煮すぎると、お肉がぎゅっと縮んで硬くなったり、ボロボロにほどけたりします。

玉ねぎやにんじんなどの野菜を先に煮て、やわらかくなってからお肉を入れてください。お肉を入れたら10〜15分くらいを目安に煮て、火が通ったらルウを入れて仕上げます。お肉を入れたあとは、かき混ぜすぎないのもコツです。薄いお肉は、混ぜるたびにちぎれやすくなります。

煮込み時間が短いぶん、平日の夕飯でもビーフシチューが作れます。

すじ肉という選択肢も

もうひとつの候補が牛すじ肉です。下ゆでのひと手間はかかりますが、とろとろの食感が好きな方には向いています。選び方や下ゆでの仕方はスーパーの牛すじ、どれを買う?で詳しく紹介しています。

お肉で変わる煮込み方。すねは長く、切り落としは短く
お肉で変わる煮込み方。すねは長く、切り落としは短く

まとめ

ビーフシチューのお肉は、売り場で次の順番に探してください。

  • すねがあれば、すねを選ぶ
  • すねが無ければ、シチュー用・カレー用パックを中身を見て選ぶ
  • どちらも無ければ、切り落としを選んで短く煮る

シチュー用・カレー用パックは中身が日替わりです。ラベルの文字ではなく、お肉の大きさがそろっているかを見て選んでください。

選ぶお肉が変わると、煮込み方も変わります。すねは長く、切り落としは短く。この2つを覚えておけば、どのお肉を買っても煮込み方で迷わなくなります。

次の買い物では、まず牛すね肉を探してみてください。見つからない日は、シチュー用パックを手に取って、中のお肉の大きさを見るところから始めてみてくださいね。

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この記事を書いた人
29labo

スーパーの精肉部門で働いています。毎日売り場でお肉を見て、切って、並べています。いつものスーパー・いつもの予算で、ちょっとおいしいお肉を選ぶコツを書いています。
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