お歳暮のお肉、冷蔵と冷凍どっちを選ぶ? 決め手は相手の家の3つです

お歳暮のお肉、冷蔵と冷凍どっちを選ぶ? 決め手は相手の家の3つです 肉の選び方

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お肉売り場からこんにちは。精肉部門の中の人です。

「お歳暮のお肉、冷蔵と冷凍が選べます」と注文画面に出て、手が止まったことはありませんか。相手にとってどちらが迷惑にならないのか、考えるほどわからなくなるところです。

この選択、じつはお肉の良し悪しではなく、相手の家の事情で決まります。12月の下旬になると、売り場ではすき焼き用やしゃぶしゃぶ用の薄切りと、ステーキやブロックのごちそう用が一気に動きます。年末にお肉を食べる日は、どの家もだいたい決まっているんです。その日に相手の手元で使える状態になっているかどうか。冷蔵か冷凍かで変わるのは、そこです。

先に結論だけ言うと、迷ったら冷凍です。冷蔵を選んでいいのは、相手の家に人が多く、年末に家にいる日がわかっているときだけ。この記事では、相手の家の「人数・冷凍庫の空き・年末の在宅予定」の3つで、冷蔵か冷凍かを自分で決められるようにします。

お歳暮のお肉、冷蔵と冷凍どっち? 冷蔵は日にちの負担、冷凍は場所の負担を相手にわたす
お歳暮のお肉、冷蔵と冷凍どっち? 冷蔵は日にちの負担、冷凍は場所の負担を相手にわたす

冷蔵と冷凍で、届いた相手に起こることが違う

いちばん大きな違いは「いつまでに食べるか」を相手が決められるかどうかです。冷蔵のお肉は、届いた日から数日のうちに食べ切る前提の商品です。冷凍のお肉は、食べる日を相手が選べます。

冷蔵の贈答用お肉には消費期限がついていて、届いた日からそう長くありません。売り場のパックと同じで、薄切りほど期限は短く、ブロックのほうが少し長い。すき焼き用のような薄切りなら、加工した日から4日ほどと思っておいてください。薄いお肉ほど切り口が空気に触れる面積が大きく、日持ちしないからです。

この4日は加工した日から数えるので、配送にかかった日数のぶん、相手の手元では短くなります。届いた翌日に旅行へ出るような相手だと、帰ってきたときには期限が過ぎています。

置き場所も違います。冷蔵のお肉は、冷蔵室に入れれば済みます。年末の冷蔵庫はおせちの材料で混みますが、平たい化粧箱ひとつなら何とか入る。一方、冷凍のお肉は冷凍庫に入れるしかなく、年末の冷凍庫は一年でいちばん空きがない時期です。

つまり、冷蔵は「日にち」の負担を、冷凍は「場所」の負担を相手に渡します。どちらの負担なら相手が受け止めやすいか、それを次の章で決めていきます。

相手の家の事情から逆引きする

お肉を選ぶ前に、相手の家を3つの点で思い浮かべてください。人数、冷凍庫の空き、年末の在宅予定です。この3つがわかれば、冷蔵か冷凍かはほぼ決まります。

相手の家の「人数・冷凍庫の空き・年末の在宅」の3つから、冷蔵か冷凍かを逆引きする表
相手の家の「人数・冷凍庫の空き・年末の在宅」の3つから、冷蔵か冷凍かを逆引きする表

人数が多い家なら冷蔵、少ない家なら冷凍。 冷蔵のお肉は届いてから数日で食べ切る必要があります。4〜5人の家族なら、すき焼き1回で500グラム前後のお肉がなくなるので、冷蔵でも困りません。ご夫婦2人や1人暮らしだと、同じ量を期限内に食べ切るのは大変です。食べ切れないぶんを相手が自分で冷凍するのは、手間をひとつ押しつけることになります。

冷凍庫がいっぱいの家なら、冷凍は避ける。 相手の冷凍庫の中身は見えませんが、想像はつきます。共働きで作り置きが多い家、ふるさと納税をよく使っている家、お孫さんのためにアイスや冷凍食品を常備している家。こういう家の年末の冷凍庫は、隙間がありません。贈答用の冷凍のお肉は化粧箱に入っていて厚みがあるので、量よりも「形」で入らないことが起こります。ふるさと納税のお肉が冷凍庫に入らない。原因は「量」ではなく「形」ですで書いたのと同じことが、お歳暮でも起きるんです。

年末に家にいるかどうかで、最後の判断をする。 冷蔵のお肉は、受け取ったその日から日にちが減っていきます。年末年始に帰省する相手、旅行に出る相手には、冷蔵は向きません。逆に「大晦日は家族が集まって、すき焼きをするのが毎年の決まり」という相手なら、冷蔵のすき焼き肉はいちばん喜ばれる贈り物です。

迷うのは、3つの答えが割れたときです。人数は多いけれど冷凍庫に余裕がなさそう、というような場合。このときは冷凍を選んでください。冷凍なら、相手は食べる日を自分で決められます。冷蔵で期限を切らせてしまうより、冷凍庫の場所を少し借りるほうが、相手の負担は小さく済みます。

お肉の種類でも答えが変わる

相手の家の事情で大筋は決まりますが、お肉の種類でひっくり返ることがあります。すき焼き用の薄切り、ステーキ、ブロック、ハムやローストビーフといった加工品で、冷蔵向きか冷凍向きかが違うからです。

すき焼き用・しゃぶしゃぶ用の薄切りは、冷蔵が向いています。 薄切りは冷凍と解凍で水分が抜けやすく、解凍後は1枚ずつはがしにくくなります。すき焼きは「その日に食べる」ことが決まっている料理なので、冷蔵で届いてそのまま鍋に入るのがいちばんきれいです。ただし前の章のとおり、人数が少ない家や年末に留守にする家には冷凍を選んでください。冷凍でも、解凍を冷蔵庫でゆっくりやれば、食べて困るほどの差にはなりません。

ステーキやブロックは、冷凍でも困りません。 厚みがあるぶん解凍で抜ける水分の割合が小さく、1枚ずつ、1本ずつ使えます。相手が食べたい日に1枚だけ出せるので、少人数の家への贈り物にはステーキの冷凍が扱いやすい形です。

ハムやローストビーフなどの加工品は、冷蔵で贈るのが基本です。 開けなければ日持ちがそこそこあり、冷蔵庫に平たく入ります。相手が切り分けて少しずつ食べられるので、人数が少ない家にも向いています。

すき焼き用としゃぶしゃぶ用の違いは厚みだけで、どちらも薄切りの仲間です。贈るときにどちらを選ぶか迷ったら、すき焼き用としゃぶしゃぶ用、違いは「厚み」だけを先に読んでみてください。

すき焼き用の薄切りは冷蔵が向き、ステーキとブロックは冷凍でも困らない
すき焼き用の薄切りは冷蔵が向き、ステーキとブロックは冷凍でも困らない

もらった側になったら、届いてすぐやること

ここからは、あなたがお肉を受け取った側になったときの話です。届いた箱を開けたら、まず「冷蔵か冷凍か」を確かめてください。箱の外側か、中の保冷剤の様子でわかります。カチカチに凍っていれば冷凍、冷たいけれど柔らかければ冷蔵です。

冷蔵のお肉が届いたら、その場で消費期限を見てください。期限までに食べる予定が入っていれば、パックのまま冷蔵室のいちばん冷える場所(チルド室があればそこ)へ。予定が入っていないなら、その日のうちに小分けにして冷凍します。届いた日がいちばん新しい状態なので、迷って翌日に回すより、今日凍らせるほうがおいしいまま残ります。小分けの分け方はお肉の小分け冷凍、何グラムで分ける? 人数別の早見表にまとめてあります。

冷凍のお肉が届いたら、箱から出して冷凍庫へ。化粧箱のまま入れると場所を取るので、中のパックだけを取り出して、冷凍庫の中で平たく寝かせてください。箱を捨てるのは気が引けるかもしれませんが、箱に入ったまま奥に押し込むと、年が明けても存在を忘れます。

食べる日が決まったら、前日の夜に冷凍庫から冷蔵室へ移してください。すき焼き用の薄切りは、冷蔵室でひと晩かけて戻すのがいちばんきれいにはがれます。当日の朝に「解凍を忘れていた」と気づいたときは、お肉の解凍、忘れた日でも間に合います。残り時間で選ぶ解凍のしかたを開いてください。残り時間ごとのやり方を書いてあります。

冷蔵で贈るなら、こういうお店があります

冷蔵のすき焼き用やしゃぶしゃぶ用は、加工から日にちが経つほど味が落ちるお肉です。産地から直接送ってくれるお店だと、届いたときの状態がそろいます。

カネ吉山本で近江牛のすき焼き・しゃぶしゃぶ用を見る

伊萬里牛 松尾勝馬牧場の贈答用のお肉を見る

どちらを選ぶにしても、この記事の3つ(人数・冷凍庫の空き・年末の在宅)を先に思い浮かべてから、冷蔵か冷凍かを決めてください。

まとめ

今日のポイントをおさらいします。

  • 迷ったら冷凍。冷蔵は「人数が多く、年末に家にいる相手」にだけ選ぶ
  • 決め手は相手の家の「人数・冷凍庫の空き・年末の在宅予定」の3つ
  • すき焼き用の薄切りは冷蔵向き、ステーキやブロックは冷凍でも困らない
  • もらったら、冷蔵は期限を見てその日に判断、冷凍は箱から出して平たく入れる

お歳暮のお肉は、贈る側が少し想像するだけで、相手の年末の食卓がひとつ楽になります。「あの人の家、年末は誰がいるかな」と思い浮かべてから、注文画面の冷蔵か冷凍かを選んでみてください。

受け取ったお肉を冷蔵庫に入れるところまでは、ふだんの買い物と同じ手順で大丈夫です。届いた箱を開けたあとの動きは、買ってきたお肉は「最初の10分」が勝負と同じですので、あわせて読んでみてください。

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