角煮の豚バラブロック、スーパーでどれを買う? 売り場で見るのは「層」と「脂の厚み」の2つだけ

まな板の上に置いた生の豚バラ肉。赤身と脂がしま模様に重なっている 肉の選び方

お肉売り場からこんにちは。精肉部門の中の人です。

「今日は角煮にしよう」と決めて売り場に来たのに、豚バラブロックのパックはどれも同じに見える。とりあえず手前の1本を取って帰ったら、煮上がりが脂だらけで、家族のお箸があまり進まなかった。

そんな経験、ありませんか?

じつはあれ、パックを選ぶ段階でかなり防げます。売り場で豚バラブロックを見るとき、私が確かめているところは2か所だけです。

先に結論だけ言うと、「赤身と脂の層の入り方」と「脂の分厚さ」を見て、脂のほうが多いものを避ける。脂の厚みは、層の中の脂と表面の脂の両方を見ます。これだけで、角煮もチャーシューもハズレをぐっと減らせます。何グラム買えばいいかの目安も、あとで書きますね。

まな板の上に置いた生の豚バラ肉。赤身と脂がしま模様に重なっている
豚バラ肉は、赤身と脂がしま模様に重なっています(写真:KG Baek / Unsplash)

角煮用の豚バラブロック、スーパーの売り場で見るのは2か所だけ

豚バラは「三枚肉」とも呼ばれるお肉です。赤身と脂が交互に重なって、断面がしま模様になっています。角煮のとろっとした口当たりは脂から、噛んだときの食べごたえは赤身から生まれるので、この2つのバランスが仕上がりを決めます。

だから売り場で見るのは、そのバランスが分かる2か所だけで十分です。

見るところ1: 赤身と脂の層の入り方

棚の前に立ったら、まずパックを横から見て、しま模様を確かめてください。赤身の層と脂の層が、きれいに交互に重なっているものが合格です。赤身の層がはっきり見えていれば、迷わずカゴに入れて大丈夫ですよ。

避けてほしいのは、赤身と脂の割合で、脂のほうが多いもの。パック全体が白っぽく見えたり、赤身の層が細くて途中で途切れていたりするものです。これが私の思う「ハズレ」で、煮上がると脂ばかりになって、食べ進めるのがつらくなります。

とはいえ、脂の多い豚バラも悪いお肉ではありません。下ゆでで脂を落とせば角煮にできますし、薄く切って炒め物にすれば脂の甘みがごちそうになります。「買ってしまった」ときも、捨てる必要はないので安心してください。

見るところ2: 脂の分厚さ

見るところ1では、赤身と脂がどう並んでいるかを見ました。次は、その脂の1本1本がどれくらい太いかです。

脂の厚みは、2か所で見ます。ひとつは、しま模様の中に入っている脂の層の太さ。もうひとつは、ブロックの片側にまとまってついている、白い表面の脂の厚さです。しま模様の入り方が同じように見える2本でも、脂の1本1本が太いほうは、煮たあとに残る脂が多くなります。赤身の層と脂の層が同じくらいの太さで並んでいれば、心配いりません。

なかでも、表面の脂が分厚いものは、私はあまりおすすめしません。表面の脂は層の中の脂と違って赤身と混ざっていないので、煮てもそのまま脂のかたまりとして残りやすいからです。同じ棚に何本か並んでいたら、パックの端を見て、表面の白い部分の厚みを見比べてください。

赤身の層がはっきり見えて、層の中の脂も表面の脂も薄めのもの。それが角煮にちょうどいい1本です。この2か所がそろっていれば、あとは値段とグラム数で決めて問題ありません。

豚バラブロックのアタリとハズレの比較図。アタリは赤身と脂が同じくらいで表面の脂がうすく、ハズレは脂が多く表面の脂がぶあつい
表面の脂が分厚いものは、煮たあとも脂が残りやすくなります

角煮とチャーシューで、選ぶお肉は変わる?

角煮は豚バラが定番です。とろっとした脂と赤身の食べごたえが両方ほしい料理なので、しま模様のはっきりした豚バラブロックがいちばん向いています。

チャーシューは、豚バラと肩ロースのどちらでも作れます。売り場で「チャーシューを作りたい」というお客様には、私は肩ロースをすすめることがあります。理由は、肩ロースの赤身にコクがあること。そして、シンプルに柔らかくておいしいことです。

肩ロースは豚バラより赤身が多く、脂は赤身の中にほどよく散っている程度です(豚バラと肩ロースの違いは豚のロース・バラ・肩ロースの違いでも書いています)。だから薄く切って食べるチャーシューにすると、脂っぽさは控えめなのに、赤身のコクがちゃんと出ます。「角煮は好きだけど、チャーシューは脂っぽくないほうがいい」というご家庭なら、肩ロースのブロックを一度試してみてください。お弁当やサンドイッチに入れても食べやすいです。

もちろん、豚バラのチャーシューがだめなわけではありません。脂の甘みが強くて、ラーメン屋さんで出てくるようなとろっとした仕上がりになります。こってり系が好きなご家庭なら、迷わず豚バラで作ってください。選ぶときの見方は、角煮用とまったく同じです。

肩ロースを選ぶときも、見るところは豚バラと同じです。赤身の中に脂がほどよく散っているか、表面の脂が厚すぎないか。この2点を見れば、ハズレは避けられます。

何グラム買う? 煮ると縮むことを忘れずに

ここは私が売り場でお客様に案内している数字ではなく、一般的な目安としてお伝えします。角煮なら1人あたり150〜200グラム、4人家族なら600〜800グラム前後になります。

ただしこの数字は、生の状態の重さです。豚バラは煮ると水分と脂が抜けて、見た目でわかるくらい縮みます。「1人150グラムあれば十分」と思って買うと、煮上がりは思ったより小さくなるので、迷ったら少し多めを選んでください。余った角煮は翌日のほうが味がしみて、ご飯やうどんにのせても喜ばれます。生のブロックを買いすぎたときは、使う分だけ残して冷凍してください。分け方は小分け冷凍は何グラムで書いています。

チャーシューは薄く切って食べるので、角煮より少なめでも足ります。ラーメンのトッピングやお弁当用なら、1本で数日分になります。

ブロックの形も、少しだけ気にしてください。厚みがそろっていて四角に近いものは、切り分けたときに大きさがそろい、火の通りもそろいやすくなります。同じ重さなら、形の整ったほうを選ぶと扱いやすいです。

パックに貼ってあるラベルには、必ず重さが書いてあります。値段を比べるときは、100gあたりの値段で見ると迷いません。1本で足りなければ2本買う、多すぎるなら小さめの1本を探す。売り場では、ラベルの重さと、さっきの「層の入り方」「脂の厚み」の3つを見れば決まります。

角煮の豚バラブロックを何グラム買うかの一般的な目安。1人150〜200g、2人300〜400g、4人600〜800g
生の重さの一般的な目安です。煮ると縮むので、迷ったら少し多めに

まとめ: 次の買い物でやること

今日のポイントをおさらいします。

  • 豚バラブロックは「赤身と脂の層の入り方」と「脂の分厚さ」の2か所を見る
  • 脂の厚みは層の中と表面の両方を見る。表面の脂が分厚いものはおすすめしない
  • 角煮は豚バラが定番。チャーシューは肩ロースも柔らかくておいしい
  • 量は一般的な目安で1人150〜200グラム。煮ると縮む分を少し多めに

同じ値段の豚バラブロックでも、1本を選ぶ目があるだけで、煮上がりの満足度は変わります。家族に「今日の角煮、おいしいね」と言ってもらえる確率を上げる、いちばん簡単な方法です。

まずは次の買い物で、豚バラブロックのパックを横から見て、しま模様と表面の脂を2本だけ見比べてみてください。それだけで、どちらを選べばいいかが見えてきますよ。

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