牛タンのパックを手に取ったら、お肉の中に白っぽい点や小さな穴が見えて、「これはなに?」と手が止まったことはありませんか。家で焼いてみたら中がまだピンク色で、生焼けではないかと心配になった方もいると思います。
毎日売り場でお肉を見ていますが、私は牛タンのパックを見るとき、色と一緒に「血管が残っていないか」を確かめています。あの白い点や穴の中には、血管が混ざっていることがあるからです。
売り場で見るのは「タン元かタン先か」と「血管が残っていないか」の2つです。もし血管が残っていても、家でその部分だけ取り除けば気にせず焼けます。焼き上がりは色だけで決めず、真ん中の状態で確かめてください。
売り場で牛タンを見るのは2つだけ
牛タンのパックの前に立ったら、見る順番は決まっています。まずタンのどの部分か、次に血管が残っていないか。この2つです。
1つ目:タン元か、タン先か
牛タンは、根元のほうを「タン元」、先端のほうを「タン先」と呼びます。あいだの部分は「タン中」です。同じ牛タンでも、場所によって色も食感もかなり違います。
パックに部位が書いてあれば、まずそれを見てください。書いていなければ、お肉の色で見分けられます。
- タン元: 白みがかった赤で、細かい脂(サシ)が入って見える。やわらかい
- タン先: しっかりした赤で、サシは少ない。タン元より硬め
焼肉でやわらかさを楽しみたいなら、白みがかったタン元を選んでください。私が自分で買うときも、やわらかいタン元を選びます。タン先は硬めなので、薄く切ってあるものを焼くか、シチューやカレーで煮込むのに向いています。タン先が悪いお肉というわけではないので、料理で選び分ければ大丈夫です。
お店によっては、1本の牛タンを何パックかに分けて、どのパックにもタン元とタン先が入るように詰めていることもあります。その場合は、白みがかったタン元が多めに入っているパックを選んでください。
部位と一緒に、厚みも見ておくと迷いません。厚切りはタン元のやわらかさが生きる切り方で、噛んだときの歯ごたえを楽しめます。そのかわり、中まで火が通るのに時間がかかります。薄切りは、さっと焼けて硬めのタン先でも食べやすいのが長所です。焼き加減に自信がない日は、薄切りを選んでおくと失敗しにくいですよ。

同じ産地の牛タンでも、メーカーや加工工場によってお肉の質に差があります。産地の名前だけで決めずに、目の前のパックの色とサシを見て選んでください。
ふるさと納税で牛タンを選ぶときも、見るところは同じです。返礼品ページでの部位の見つけ方は、こちらの記事にまとめています。
2つ目:血管が残っていないか
部位を決めたら、次はパックの中のお肉を1枚ずつ見てください。私がいちばん気にしているのは、ここです。
牛タンには血管が通っていて、スライスする前に、この血管を取り除く掃除(下処理)をするのが基本です。パックの上で血管が見えるのは、切る前の掃除が足りていなかったサインです。
同じ値段で並んでいるなら、血管が見えないパックを選んでください。それだけで、家での手間がひとつ減ります。
白い点や筋が気になったら?血管の見分け方と取り方
パックを開けてから血管に気づいても、慌てなくて大丈夫です。その部分だけ取り除けば、残りはいつもどおり焼けます。
サシと血管の見分け方
白っぽく見えるものが、全部血管というわけではありません。タン元なら、白く見えているのはサシ(脂)かもしれません。サシは細かい白い脂で、お肉全体に網目のように散らばっています。
血管は、スライスの中に白い輪っかのように見えます。輪っかに血がついて、赤黒い点に見える場合もあります。ネットでは「ストローみたいな穴」と書かれていることもあります。
家での取り除き方
血管が残っていると、噛んだときに口当たりが悪くなりがちです。気になるなら、焼く前に取り除いてしまいましょう。
血管の部分だけを、周りのお肉ごと少し切り取ってください。道具はキッチンばさみでも包丁の先でも、やりやすいほうで構いません。血管が残らないように、輪っかよりひと回り大きく切るのがコツです。

スライスのパックなら、ほかの下処理はいらない
「牛タン 下処理」で調べると、皮をむいたり、血抜きをしたりする方法がたくさん出てきます。あれは主に、1本まるごとのブロックを買ったときの作業です。
スライスのパックは、皮をむいて切ってある状態で並んでいます。家でやる下処理は血管が残っていないかを見ることくらいで、あとはそのまま焼けます。
パックの底にたまった赤い汁は、血管とは別のものです。赤い汁の正体と、拭いたほうがいいかどうかは、こちらの記事で説明しています。
焼いても中が赤い・ピンクなのは大丈夫?
焼いたあとの牛タンの中がピンク色だと、生焼けではないかと不安になりますよね。答えは、色だけでは判断できない、です。
牛肉の赤い色は、お肉に含まれる色素によるものです。焼き方によっては、火が通っていても中にピンク色が残ることがあります。その一方で、ピンク色が生焼けのサインのこともあります。色だけでは、どちらなのか見分けがつきません。
火の通りの目安としては、厚生労働省が食中毒予防のために「中心部を75℃で1分以上加熱する」ことを示しています。料理用の温度計があれば、いちばん確かな方法です。
温度計がないときは、次の見た目を目安にしてください。ただし、見た目だけで確実とは言えません。
- 薄切り: 両面の色が変わって、ひと回り焼き縮んでいるかを見る
- 厚切り: 1枚を真ん中で切って、断面を見る
厚切りの断面が、生のときと同じつやっとした色のままなら、まだ焼けていません。フライパンに戻して、もう少し焼いてください。迷ったら、もう少し焼くほうを選べば安心です。
まとめ:次に牛タンを買うときは、白い輪っかがないかを見てください
- 売り場で見るのは「タン元かタン先か」と「血管が残っていないか」の2つ
- 血管が見えるのは、切る前の掃除が足りなかったサイン。家で見つけたら、その部分だけ切り取る
- 焼いても中がピンクなときは、色ではなく真ん中の状態で確かめる
次に牛タンのパックを手に取ったら、部位と一緒に、白い輪っかや赤黒い点がないかも見てください。血管のないタン元のパックを選べば、家に帰ってからはそのまま焼くだけです。いつもの焼肉の日が、少しだけ楽しみになりますよ。


コメント